ひげを剃る。そしてアニメを観る。

アニメの感想を綴るブログ。

【バビロン】最終回感想:「終」じゃなく「矛盾」?

※独断と偏見で簡素に書いています。

概要

www.youtube.com


著者:野崎まど(講談社タイガ)

製作:ツインエンジン

制作:REVOROOT


2019年秋から2020冬まで12話1クールながら2つのクールをまたいだアニメもとうとう最終回を迎えました。
今回は記憶は定かではありませんが、1話から振り返りも兼ねて感想を書いていこうと思います。ネタバレします。

1~7話まで感想

1話では最後に同僚が死に、3話で高所から人が飛び降りる集団自殺が起き、7話で同僚がまたしても集団自殺を遂げる。7話では曲瀬愛の狂気も相まって、これまでにあったようでなかった新鮮なアニメだと思いました。上記であげた出来事が起こる前はすごく静かに物語が展開していて、だからこそ最後の集団自殺や曲瀬愛の狂気が目立っていて衝撃を受けるばかりでした。討論会に関しては押しが今一つな感じもありましたが、最後の齋開化(いつき かいか)のカミングアウトもインパクトがあったし、うまく話をもっていったなとうい印象でした。
よい意味でも悪い意味でもアニメでやる作品なのかは怪しいですが、少なくとも7話までは処々一定の位置で事件が起き、自殺法についても話し合いの場が設けられ、停滞することなくスピード感をもって続いていっていたので、アニメを観る人間としては面白く見ることができた。
曲瀬愛の戦争や出産に関わる生産性に触れる場面や「正義って何かしら?」の囁き等々、7話まではなかなか見応えがありました。


8~11話感想

7話までの暗くて時にグロテスクな描写のあるバビロンからは遠ざかっているように見えた。
話の流れもなく、善崎がFBIに出向き、あとはアメリカ大統領が悶々と考えを巡らせるだけで何も起こらない。個人的にはけっこう退屈でした。衝撃的なシーンとまではいかないものの、もう少し話に起伏があるといいなと思ったものです。8~11までの4話はただ善とは何か悪とは何かを考えているだけで足が動ていません。善崎はこれまで様々な場所に出向いて、急行して、事件を目の当たりにして、齋開化や曲瀬愛と戦ってきたのに8話以降は曲瀬がどこにいるのかもわからない、齋開化はモニター越し、これでは面白くないんですよね。




最終回「終」感想

最終回はアメリカ大統領が少女の自殺を食い止めると拍手喝采。で終わることはもちろんなく、またしても集団自殺。


米大統領「善とは続くこと」命もまた、生物の競走もまた続くことが善。
「悪とは終わること」であれば、自殺は悪だということになる。でも大統領は自殺を選んだ。善崎に撃たれた。善崎は「悪」の道を選んだ。
ちょっと意味がわからないというか、わざわざ射殺した理由がどこにあるのかがわからない。曲瀬への対抗心?大統領が自殺することで自殺が正当化されることを拒んだ?

そして最後は善崎が自殺。びっくりするぐらいのバッドエンド、大統領も善崎も亡くなるとかどんだけ後味悪いんだよって感じです笑。


人が考えたことではありますが、「善とは続くこと」「悪とは終わること」よくできた結論だなと思います。他にも良し悪しを測る尺度はありそうなものですが、続く終わる、いわゆる「死」は悪と言い切っているのがいいですね。
しかし最後はみんな死んで終わり、そのへんどうなんでしょう。作品としては自殺は否定する、しかし作品の内容柄みんな死んで終わる、なんか面白くするために練り上げた感がありますが、アニメだと割り切れば違和感もないかと思ったり思わなかったり。矛盾している点、作者は自殺は善ではないと伝えたいのでは?と思う一方、作品内では最後まで自殺が横行、主人公も自殺で亡くなる。これは最後まで自殺を肯定したと思われても仕方のない終わり方ですよね。最後は曲瀬を倒して自殺しようとする大統領を説得して終わるのが、作品のテーマや主張柄、正解なんじゃないのかなと感じました。
こういう重たいテーマを背負った作品は、作り手の想いや伝えたい事柄がないと陳腐になってしまうものですが、今作は一応「悪は終わること(自殺)」と想いはあるようですが、これではまったく伝わってこない。最終回「終」がこれだとちょっと伝わるものが薄いなと思っちゃいます。


最後に

個人的には1話から衝撃を受けた、久しぶりの色もの作品でした。話の重さや公安、FBIなどかたいアニメでありながらフィクション前回、ともするとSFのような設定からアニメっぽさもあり、非常に見応えのあるアニメだったと思います。ただアニメを活発に見る年齢層に向けて作られていない+高年齢にはそこまで善悪については刺さらないと考えると、そこまで話題にならなかった理由もわかりますし、原作が売れる予感も正直しないです。
私もけっこうなべた褒めをしていた時期もありましたが、人の記憶に残る作品にはならないように思います。



公式
babylon-anime.com


余談

面白い面白くないその他諸々感じるところは個人個人違うので、この感想を見て不快に思った方はブラウザバックではなく右のサイドバーの「2019秋 まとめ」以前のバビロン記事でも見て頂けたらと思います。